今年の私にとって、1大メインイベントでした。ギター演奏会を終え、1か月が経ちました。そこで、ここに記しておこうと思い出しながら書いてみようと思います。
企画も今年の3月にある程度、方向性を考えて、約半年間で仕上げて当日を迎える形でした。
今回の企画内容と致しましては、現役ギター先生として18年同じ場所、上越高田本町6でニイボリ(新堀)ギター音楽院高田教室時代からずっと続けていたことを信念に行いました。
誰でも分かりやすく、親しめ、ギターを通して音楽を楽しめること。
このことを第一に考えて演奏しようと、私は一つのギターだけでは、飽きてしまいやすいと思っていたので、
伝統ギター(クラシックギター=通常ギター=プライム(標準)ギター)、ナイロン弦の主に指で弾くギターは2曲程度で、後はいろんなギターの音色を楽しんでいただくスタイルで行いました。
今後も私の演奏スタイルはこれが基準になっていくことだと思います。
では、これからは曲の内容、解説、演奏の感想などを記しておきます。
まず1曲目
今まで皆さまの直接、目の前で演奏することが少なかったエレキギターを持ってきました。
ロック感ある歪(ひず)んだエレキギター1本ではメロディーだけ、伴奏だけになりやすいので、シーケンサーを使い伴奏を流しながら、今回は特にメロディーラインを通常で弾いたもの、その場で即興演奏(アドリブ)で演奏したものをしました。私が学んだギター専門学校では当時あまり授業では少なかったのですが、以前から興味がありギターの先生になってからも今もずっと勉強しているものですね。
それを実際の演奏でどのように組み立てて音を感情まで引き上げることが出来るか。自分の演奏レベルでも十分にギターサウンドで歌えることが出来るか。こういうことを心の中では思っていました。
感想としては1曲目もありご挨拶、演奏内容などをお話ししている時は緊張感はもちろんありましたが、実際に弾き始めた時には音に集中していくことがすんなり出来たので、後は音一つ一つを感じながら噛みしめながら演奏しました。ですので変な意味での緊張感、手が震えたり赤面したりなどの意味での緊張感はどこかへ行ってましたね。
最初に”ギュイ~ン”♪と歪ませたエレキギターの音色で盛り上げたかったのもあり、実現出来たことは非常に嬉しく思いました。
2曲目
このスタイルも実はほとんどしないですね。弾き語りです。それもまだ私が20年くらい前(ギター専門学校在学時代)にほぼ鼻歌で作った、でも、忘れはしない横須賀どろんこキャンプ=どろんこ会の子供の時の参加者、カウンセラーとしても参加した会のために、キャンプ最後の夜キャンプファイヤーでみんなで作って歌おうと、歌のお兄さんにもなった”どろんこ会の歌”03’という曲です。歌詞の1番は子供たちに言葉を考えてもらい、作曲しキャンプが終わってからまた写真展でみんなに会えるので、2番3番作り、当時はカセットテープに録音し、下級生にもコーラス参加してもらい、作って、写真展で参加者の子どもたちに配った思い出のある曲です。
鼻歌でも作りやすいように、簡単なコード C G Am Em Dm 辺りを使って、それをジャカジャカ、コードを鳴らし鼻歌で作っていった感じです。当時担当教授からは「よくある感じやな」みたいに茶かされましたが笑。それも良き思い出です。
演奏スタイルはアコギ(アコースティックギター又はフォークギター)スチール弦(鉄弦)をコードストロークでピックを使いながらジャカジャカしながら、首にハーモニカホルダーをつけ、ブルースハープを吹きながら演奏しました。昔でいうならボブ ディランさん、日本では長渕剛さん、ゆずさんみたいなですね。
それから今回向けて、演奏アレンジしました。元々跳ねた伴奏なのですが、2番目からはバッキングをブリッジミュートスタイルの8ビートに変えたことや、最後は唯一拍手がしやすい曲なので氣軽に手拍子を打ってもらうようにしました。
3曲目、実はプログラムには載せなかった曲を披露しました。
午前中での仕事の同僚さんに向けた冗談のようなコントのような内容での弾き語りです。
その同僚さんが当日いらしてくだされば弾き語りしようと決めていたので万が一来れなかったことも考えて、プログラムには載せていなかったオリジナル曲ですね。
曲の作り方としましては、同僚さんとの仕事場での出来事。その出来事が私にとって、その日とても良い思い出というか、この思い出でご飯が何杯でも食える、酒のつまみになる出来事でした。
それを他の同じメンバーのみに作って動画をプレゼントしたいな、そんなとこから始まりました。
歌詞の内容と平行して、私の好きな4小節のコード進行に合していった感じです。
サビに行く前に盛り上がるようにして、わざとサビの部分で、話しかけるような伴奏もしないでオチをつけるギター漫談のような感じですね。
歌詞の内容は同じメンバーしかわからないような内容で、聴いている人に、最後はクスッとしてくれたら曲が完成って感じでしたね。
で、実際にこの時はその同僚さんには聞かせていない、2番の歌詞を更に作り、ギター伴奏もアレンジして弾き語りしました。
同僚さんのために作った、歌を演奏会で他のお客さんがいる中で、下手くそな歌声ですが熱唱したっていうのも私にとっては、初めての経験でした。
やっぱりならないより、やってみることの方が良いですね。
今日たまたまその同僚さんと少しお話し出来たんですが、演奏会からもう1か月半は経っているので、私はもうそんなお話しは出来ないと思っていたのですが、「あんな演奏してもらって良かったですよ」とお辞儀してくれました。私もお辞儀しちゃいました。嬉しいですね。
演奏が氣になる方は私のYouTubeちゃんねる「上越ギター教室西村よしゆき」の中の寂しさまみれの冗談 ジャパニーズジョークで検索していただけましたら、演奏会後、国葬があったので、さらに冗談を飛ばしている内容になっています。
ただ何のことをいっているのか謎です。最後に弾き語りしておりますの、あんな感じを本番では熱唱しました。
ありがとう、真さん 笑。
4曲目(オリジナル曲 ESTUDIO “YURAGI”)
これから標準のクラシックギター独奏を行うにあたり、私の作品からお届けいたしました。
ESTUDIO(エチュード)とは練習曲です。特に右手のアルペジオ練習として皆さまにも弾いていただきたいと願った部分もあります。
そして、”YURAGI”=揺らぎ ちょうど、新型コロナがフェリーで流行ったとか水際対策している状況の時の、この先どうなっていくのか?どんな病原菌なのかもわからなかった時です。国は学生さんに対しても自粛を求め、習い事などは行かないよう学校からも要請があった時です。
それから生活が一変、普通の生活が苦しくなった方が増大した時ですね。私もそんな一人です。
まだどうしたらよいのか、わからない状況で、実際に私のギター教室も休学、退学が増えました。自営ですから直接生活に響きますからね。そんな中でも時間はたくさんありましたから。この人の氣持ちのゆらぎ、これを曲にして表現しようと決めました。
更に私は、ゆらぎという意味はもう一つ別な意味づけを心掛けました。
それは、ろうそくの炎の揺らぎです。
静かな場所で蛍光灯の明かりも消し、1本のろうそくの炎をじっと見つめることで”癒し”の効果があると言われています。(暗いでしょう笑)
一点に見つめて集中し、氣持ちを落ち着かせる。ろうそくの炎はとても温かい光に感じます。
その二つの揺らぎの意味を込めて、一つずつの和音も少しずつ揺らいでいるように、コード進行が変わっていっても、各々のコードはゆらぐように作曲しました。
(2022年11月5日、6日 上越 高田まちかど交流館にて ギタリストの伊藤賢一さんがギターソロLiveを開催されるので小竹製菓さん主催、私もご一緒に演奏させてもらいます。またソロでも演奏させていただきますので、このESTUDIO”YURAGI”を少しまたアレンジして、またちょっと、秋を感じていただきたくようにしてみようとしております。)
9/11での演奏では、譜面を見ながら演奏しようとは思っていたのですが、本番ではなかなか、譜面がたくさんあって出てこなかったので、みませんでした。その変わりに目をつぶったり、音に対して集中出来たので、寧ろ良い演奏が出来たのではないかなと思っております。
YouTubeでも聴けますのでご覧下さい(アルトギターでも演奏してます。)
これがクラシックギターの音色1っ発目となりました。
ゲスト大行満さん
ここで特別ゲストとして、元同僚の”だいげんぎょう”とググると素晴らしいお名前だと後でわかった おおゆき みちる さんです。クラシックギターを主軸に演奏活動、柏崎市でギター教室を運営されている先生です。音の輪ギタースクールで是非習いに行ってみることをおススメする正統派ギタリストです。
独奏曲を2曲お願いしておりまして、タンゴ アン スカイを弾かれました。R.ディアンス作曲家演奏家が1978年にパリで行われたパーティの時に即興演奏したものですね。スカイは簡単にいうと偽物の革という意味で、人工的なタンゴだよってことですね。遊び心満載な曲、でもそれを人前で、即興し、曲として完成させていて、今なおギタリストたちに引き継がれているって、すごい方だなぁ、天才とはこういう方をいうのだと思いますね。
そのタンゴアンスカイを少しお茶目に”団子3兄弟”のメロディーも付け合わせし、思わずクスッとしてしまう演奏をしてくれました。発想も面白いですね。
もう一つは言わずと知れた アルハンブラの思い出です。これは私からリクエストした名曲中の名曲ですね。私も練習で弾いているんですが、人前では2回くらいしか演奏していないので、弾きなれている大行先生に弾いてもらいました。必ずまたお披露目いたしますね。一人で弾いていないかのような錯覚に陥るギター奏法の一つでもある”トレモロ奏法”これが曲全体を占め、アルハンブラ宮殿の噴水のしぶきを表現しているとも言われていますね。大行先生は左利きなのですが、通常のギターで右利きの方と同様に演奏されます。私が左手でトレモロ奏法しろと言われたら、今から一生練習しても出来ないですね。練習の賜物、おに? でも利き手が左手だからギターの押さえる方も、右利きに比べてもすごいってことですね。
続いて2重奏ですが…
ミスターロンリーのデュエット をしていただきました。
このクラシックギター2重奏編曲は、2人とも新堀ギターで学んだ不屈の名編曲の中の一つですね。
大行先生が主にメロディーパートを私が伴奏パートを担い、途中からは、メロディーのかけ合いをしながら感想の最後は一緒になって盛り上がる編曲になっている、とてもギターの良いところが上手く表現してある編曲作りとなっております。
私はこの曲を今回、再度見つめ直し、もっと良いギターの音色を出そうと、運指を変えたり、押さえる場所も変えたり、自分なりにさりげなく、スライド効果や装飾音を混ぜたりしました。
勿論この編曲をしっかり吟味した上でのことですね。
同じ曲を演奏していても、何か今自分が出来ることをしっかり見つめて、飽きが来ないようにだったり、毎回新しい氣付きなどを探ったりして、その時その時の生演奏が1番良いものになるように心掛けいたしました。
大行先生ともお会いするのも5,6年振りで当日のみ会っただけだったので、リハーサルと本番のみの合わせ練習でしたが、これを実現出来たのも、同じ新堀ギターで学んだから、同じ釜の飯を食ったからですね。
聴いて下さった方にも好評だったのと、ふたりで弾けることの楽しさから、もう1曲2重奏とお届けいたしましたのが、次の曲
翡翠の涙(ひすいの涙) オリジナル2重奏曲です。
曲の解説としましては、これは実は能生から仲良しお二人で、毎月2回の隔週で楽しまれていた方々へ作ったオリジナルクラシックギター2重奏曲です。構成としては、メロディーと伴奏、ミスターロンリーと同じですが、メロディーの掛け合いを意識しました。内容としましては、やはり行く行くはお二人で演奏している姿を思い描きながら作曲に取り掛かった形です。
で、何から作ればってことですが、まず、4拍子、1小節目はド、2小節目はシ、3小節目はラ、4小節目はソ。って感じで主体になる音を決めました。要は、ベースラインを、ド、シ、ラ、ソとしようって、案外それだけなんだと思っていただけますと、皆さまも作曲は誰にでも作れるものってわかると思いますので書いておきます。
それから各重要な音に和音を充てて行きました。尚且つ弾きやすさも考えて、そこら辺から、曲のイメージ作りも同時進行で考えていきました。
能生、糸魚川市と言えば、ヒスイ翡翠だよね。実際に車で糸魚川をドライブしたこともあるし、海岸で翡翠探ししてみたりしましたから。そんな経験から、ヒスイの色だったり、元々は山から削られて川へ、流れ、形が小さくなっていき、海へと繋がる。その長い過程を経て、行きついた海へは涙の型とした、美しい翡翠が太陽の陽射しで小さく輝いている。
そんな感じをイメージしました。
YouTubeの西村よしゆきチャンネルの再生リスト、オリジナル曲 で聴くことが出来ます。(こちらは繰り返しなしパターン)
当日の演奏としては、そんなことはお話しして、大行先生には伝えていなかったので、”なんのこっちゃわからん”曲だったと思います。16小節の短い曲ですが、各フレーズも似ていたり、繰り返すことが多い(練習曲としての意味合いもあるので)簡単ですが、噛めば噛むほど味が出るような曲です。
とても私にとっては思い出深い曲であることは間違いないです。お二人さんたまには教室顔出してね(*^-^*)そして、大行満さん、演奏のお手伝い、誠にありがとうございました。今度お会いする時は、そうですね。山の方で行いますし、ゆっくりしていただきたいなぁと思いました。本当にありがとうございました。
次の曲からは「各種音域ギターの独奏」になります。
まず複弦プライムチェンバロギター によります独奏をお届け致しました。
そして、この楽器の魅力を引き出すことが出来る曲のひとつ。それが今回弾いた、
アリアとサルタレーリョ(ガリレイ作曲)です。
曲の解説は、新堀メソードによるギター50曲選Ⅱ(新堀寛己著)から抜粋させていただきます。
「アリア」
~古典時代よりもっと以前の時代の優雅な余韻を求めた時代の傑作です。従来は通常(プライム)のギターで弾いていましたが、「複弦のプライムチェンバロギター」が誕生した今日では、オーストリアのツィターやポルトガルギターの魅力に氣品を加えたこの日本のギターが独占していく時代に入りました。あらゆるギター層の中でも最も余韻が長いのがこの複弦チェンバロギターです。ですから、アリアにぴったりです。~サルタレーリョと一対で弾くと更に楽しめます。~
「サルタレーリョ」
~多彩なギターが存在する様になった今日では本当に新鮮に、それでいて昔の優雅な氣分を満喫出来る曲のひとつです。もはやプライムギターでは適わない曲です。複弦のプライムチェンバロギターに最適の曲なのです。~この曲も打楽器を入れて弾いても良い舞曲ですが、複弦のチェンバロギターは正にドーム型の宮殿の空間から沸き上がって来る様な典雅な響きを可能にしました。~
指先に針を付けて弾く奏法で実現しています。奏者にとって、ギター愛好家にとっては、奏法、押弦などの理由により論議される昨今ではありますが、日本ギター専門学校時代に過ごした時の、他の夜間2部生の演奏、または上級生の練習される音に、心が魅了された曲でした。
紀元前からあるギターという存在。歴史からギターという形はいろいろ変化はしておりますが、人の心に琴線に触れやすい楽器、それがこの複弦プライムチェンバロギターで、古の曲の心を表現可能になったのはとても素晴らしいことだと思います。
そして、私の先生のひとりとして、ずっと見守ってくれた中村真二先生。中村先生はこのギターをピックひとつでも、十分に曲としても魅力、楽器の良さを見事に表現された先生のひとりです。曲は「G線上のアリア」です。中村先生の2009年か2010年の上越新堀ギター音楽院クリスマスコンサートでの希望館での、暗譜での演奏は正に、素晴らしかったです。
私なんかは全く足元にも及びませんが、オリジナル曲としてこの楽器で演奏してみたいなぁと、心に決めている昨今です。(何回かいっているんですよね(;^ω^))
当日の演奏自体の感想といたしましては、アリアは実はリハーサルでは全く弾けなかった箇所がありました。ですが本番では身体、呼吸、指先、音に対する意識が一致したみたいで、すんなり表現出来ました。あの感触は今も残っています。
サルタレーリョは、今まではやく弾き過ぎていて、ちゃんと音が鳴っていないのがほとんどでしたので、氣持ちは速く弾きたくても、結局弾けないので、自分の身の丈に合わせられた方かな?と実は今までで80%くらいってことにしておきます。
演奏をお届けして嬉しかったです。皆さまが目をキラキラしていた印象がありました。
バスギター独奏=無伴奏チェロ組曲第3番よりブーレ
これまた、私の定番曲になりつつある曲ですね。って新堀ギターでは超有名曲でいて、初めてこのバスギターの音色をこの曲で聴いたら、たちまち魅了されると思います。私が弾かなくても、ちゃんとしたタッチ、奏法で弾いたら、誰でも魅了することが出来ることなんですよね。それを知っていただきたいと演奏しております。この上越でバスギター奏者が育ってもらいたいと強く願っております。
通常のギターより音が低い分、楽器自体が大きいのと、弦もより太くなってきますので、主に合奏では右手親指1本で弾くことが多いです。1音1音をより響かせて弾くので、余韻の長さも俄然違ってきます。
この余韻を楽しむことや、低音好きな方には持って来いなんですよね。
では、ここで新堀寛己著より抜粋させていただきます。
~、原曲に潜む最大のうなり、ねらいがあまり苦労なく出せるのも強みです。これ以外のギターでは、全てバスギターよりは劣る面を多く持っています。~、4分音符や2分音符の長い音符はプライム(通常)ギターと比較にならないほど余韻がうなります。故に、歌心さえ十分ならば素晴らしいうなりが生まれ、そのうなりがはるかに離れている音との連携プレーを奏でている様も実に見事に表現出来、これぞバッハの極め付きと言える曲想が描けるのです。~、バッハのこの種の曲でうっかりしてはいけない事は、単旋律の様に楽譜は見えても極めて結果的には重奏音楽である点です。これが深くおもしろいテーマであり、かつバスギターに最適なのです。
感想といたしましては、上記の説明の通り、余韻を十分に、これでもか!ってほどに伸ばして弾きました。やはり、バスギターを弾いていれば、余韻の大切さを改めて確認し、ギターを歌わせる弾き方,感性が身に付きやすいと思いましたし、これも速く弾かないように氣をつけてた感じです。
だから、聴いていただいた生徒さんのお一人に、バスギターの余韻は楽しめれましたと、おっしゃていただきました。学んできて良かった、これからもバスギターを弾こう、またバスギターでオリジナル作ろうとこれもまた決意した曲、楽器ですね。
ちょっとテンポが速い2019年の西村よしゆきYouTubeチャンネルで聴くことが可能です。曲名、西村よしゆき バスギターで検索していただけましたら、視聴できますのでご覧下さい。9/11はもっと表現出来ました。
さて、本プログラム最後は、
アルトギター独奏によります、幻想曲「さくら」(大宮哲先生編)です。
このアルトギターの魅力、NRM(新堀リズムメソッド)、そして日本風の情緒あふれる表現、この3つの要素をテーマした曲です。途中ではギターを横に寝かして、ギターのいろいろな所を両手で叩くことで、大小さまざまな音色の変化、さくらの主題をそのままリズムで表現した箇所がある、ちょっと独奏曲としてはめずらしい、内容になっております。ひとつのギターのボディーでこれだけ多彩な表現の出来る打楽器は他にはありませんと、曲の解説で大宮先生が書き記しておりますね。初代演奏の黒田康子先生(大先輩ですね)の技巧的な名演奏で知られるようになりました。と。
私はこの曲を演奏会にはかなりの頻度で弾いておりまして、先生になった18年前にレパートリーに取り入れました。未だにアルトギターの独奏曲としてはこの曲の右にでるものはない、そんな見事な曲なんですよね。あとは演奏者がちゃんと表現出来るかに係っていると思います。
この曲を勿論感動したから、演奏しておりますが発端は、当時まだ日本ギター専門学校に入る前、新堀ギター音楽院横須賀教室時代、私師匠の奥様が同じ母校の春季定期公演で演奏していた録画を見て、強烈に感動したからなんですよね。私としては2代目演奏の大先輩っすね。専門学校に入るまでにとてもお世話になった方でして、勝手に意思は弾き継ごうと決意し、今も演奏している曲ですね。
今回は叩いてリズムを表現する箇所を、さくらの以前、明治頃に歌われていた歌詞を取り入れ、叩きながら、歌いました。
さくら さくら やよいのそらは みわたす かぎり
かすみか くもか においぞ いずる いざや いざや みにゆかん
とね。歌いながらも叩きはドンドン変化していく形をしました。
以前は叩きの後に三味線っぽいことを取り入れたりしましたが、この歌を歌いながらの方が
叩いているリズムもさくらの主題として、皆さまにわかりやすく、今に合っている感じがして、しっくりいくものになったと思いました。
2代目師匠ママ、見ていてくれたら嬉しいです。そのうち目の前で演奏させて下さいね。
これで本プログラムは終了しました。15:00終演でして残り5分ありました。
ま、やっちゃえ、ってことで、最後にアンコール?やりたいようにした形で、
バロック音楽、3月に企画内容してから少しずつ今回に向けて取り込んで来た曲を演奏いたしました。
それが
S.L.ヴァイスによる“シャコンヌ”組曲第10番です。
音楽の父と呼ばれ、学校の音楽室の後ろの肖像画に必ずいる、お洒落なカツラを被ったJ.Sバッハが、無伴奏ヴァイオリンとして、シャコンヌとして有名かとは思いますが、同じ時代を生き、バッハと深い交流があったと文献にも記されている、リュート奏者兼ね作曲家ヴァイスは現代のクラシックギタリストにとっては同じくらい音楽の父?音楽の叔父だと思います。
それだけバッハとヴァイスはお互いに刺激し合っていたのですよね。どちらが先にシャコンヌを作ったとかは結構議論されることもあるとか。
シャコンヌとは、簡単に言いますと、低音のあるテーマが同じように繰り返される変奏曲です。
とりわけヴァイスのシャコンヌは現代のギターに非常に取り掛かりやすい面を持ち、教育的にも非常に価値のある曲となり、クラシックギター愛奏者の定番曲だと思います。
もちろんバッハのシャコンヌもギター編曲用によく出版させていますが、著名なヴァイオリニストの演奏を聴くとギターよりヴァイオリンの良さが際立っているなとも思ったり、
ギター界のパイオニア、セコビアの演奏を聴くとまたギターのアルペジオに勝るものはないな、とも思ったりしておりますが。
そんな大それた演奏はもちろん出来ないので、親しみあるヴァイスさんにゾッコンしていって、取り組んでいきました。
独奏としてのギター(当時300年前はリュートで)での可能性をいろいろな角度で、追求していると感じますし、変奏曲としてこれからも弾き続けていきたい曲だと、今のコロナ禍の時代にはピッタリだなとも思ったりしますね。
静寂な空間の中で1っぽんのギターの音色だけが、ドンドン変化していく様、正に、感じていただきたいとこれからも願っております。
どんな曲、私が練習用に(この演奏会終了1週間後に)まったく弾いていない状態での、ゆっくりした動画でしたら、YouTubeの西村よしゆきチャンネルに投稿しておりますので、ご覧いただけましたら幸いです。
この本番では弾けなかったところはなんとか弾ききっております。今ではもう私しかわかっていないですけれど。
でもいいんです。またこれからも、もっと精度を上げて取り組んでいきたいと思います。
ヴァイスさん、バッハさん、後世まで残した作品を作って下さり、誠にありがとうございました。
以上で演奏は終了になりました。
拍手が鳴り続く中、お礼をしていると、そこに、いそいそと、今○さんが花束を持ってきてくれました。
嬉しいですね。ここ数年全くそうした機会がなかったので、男性から男性へ花束をって形ですが、
非常に嬉しかったです、本当に。ありがとうございました。
なのですでにウクレレを手にして伴奏をかき鳴らしていましたが、その状態のまま受け取り、
受け取ったままポロポロ~ンと弾き続けました。
コードを伴奏しつつ、今日のこの会の、企画内容だったり、感想、お礼を一人で行い、
最後にウクレレを使って、小学生のピーマン嫌いな生徒さんのために作った曲でお別れの演奏といたしました。
歌詞の内容は
ピーマン ピーマン ピーマン 大人は大好きピーマン
まずいの苦いの大好き おとなは”へんてこ”~♪
こども目線から作った歌詞、やっぱり おとなはヘンテコだよ。ほんとに。
ながーーーーーーーーーーい、感想お読みいただき、誠にありがとうございました。
私もなんとか書き記すことが、一応出来、次に進めます。
是非生演奏でお会いしましょう。ありがとうございました。
2022年11月29日火曜、17:10頃 上越ギター教室西村よしゆき